コロナ後遺症報告 重症者も軽症者も同様に発症、男性より女性が

下記の記事はNEWSポストセブンからの借用(コピー)です    記事はテキストに変換していますから画像は出ません

 新型コロナウイルス感染症の治療法がいまだ確立されていないなか、さらなる不安となっているのが、多くの感染者が悩む「後遺症」だ。命の危険に直結しなくとも、長期間に及ぶ後遺症の事例は数多く報告されている。
 米国の医学誌『JAMA』電子版によると、イタリアで新型コロナ回復患者143人を対象にした調査の結果、回復から2か月程度の期間内で、87.4%の患者に何らかの症状が生じたという。
「ロング・コビッド(長期コロナ感染症)」という言葉があるように、感染時に近い症状が続き、「いつまでも治らない」と感じる患者が多いとされるが、なかには回復後に初めて発現する症状もある。昨年末に発症し、1月初旬に退院したタレントの松村邦洋氏(53)はこう話す。
「感染時は特に感じなかったのですが、コロナから回復して以降、偏頭痛を少し感じて不安ですね」
 コロナ回復患者を対象に「後遺症外来」を開設し、これまで1000人以上の患者を診てきたヒラハタクリニック院長の平畑光一医師はこう警鐘を鳴らす。
「海外の論文で、後遺症は重症者も軽症者も同様に発症することが報告されています。当院に来院された患者さんのなかには感染時は無症状や軽症だった方も多く、年齢は20~40代の若い人が多い」
 ヒラハタクリニックの後遺症外来を受診した患者のうち808人のデータを症状別に別掲図にまとめた。データを見ると、後遺症を訴える患者は女性のほうが多いことが分かる。
「国内の感染者は男性のほうが多いですが、後遺症患者は女性が男性の1.4倍ほど多い。症状の持続期間は人それぞれで、すでに1年近く続いている方もいる。今後も数年間、もしかしたら一生続く方もいるかもしれません」(同前)
 具体的にはどのような症状が表われるのか。昨年12月に感染した衆院議員(日本共産党)の清水忠史氏(52)が語る。
「コロナの症状では嗅覚障害、激しい頭痛や胸痛、関節痛、風邪のような倦怠感に悩まされました。ホテルでの療養を終えてからも息苦しさが残っていて、少し歩くと息があがる状態でした。胸が痛く、大きな声も出せなかった。現在は治ってきましたが、今も時々、風邪のような倦怠感が襲ってきます。測っても熱はないのに、ボーッと熱っぽく感じます」
 清水氏のような倦怠感は回復した患者のほとんど(94%)が訴えている。同様に新型コロナに感染した衆院議員(立憲民主党)の小川淳也氏(49)もこう明かす。
「退院後は1週間くらい、だるさが抜けませんでした。退院後2週間ほど自宅療養を続けましたが、『このだるさがいつまで続くのか』という不安がありました」コロナ後遺症の事例
 後遺症外来の受診患者の8割近くが訴えた体の痛み、息苦しさも典型的な後遺症と見られるほか、過呼吸になる人もいるという。昨年4月に感染した俳優の石田純一氏(67)はこう言う。
「ここ30年ほど毎日5km走ることを日課にしていますが、その走り出しが苦しく感じます。年齢のせいかコロナのせいかは分かりませんが、運動パフォーマンスが落ちている感じがする」
 昨年12月29日に陽性と診断され、夫と長女も感染。家族3人で自宅療養を続けたタレントの井上和香氏(40)は「治りかけの頃から空咳が出て、しばらく止まらなかった」という。
「今では咳の回数は減りましたが、治りそうで治らず、いつまで続くのだろうと不安を感じます。それに体力が完全に戻らず、疲れやすくなりました。自転車の乗り降りで子供を抱える時や、掃除や洗濯をする時など一つ一つの行動に疲れてしまい、休み休みしたくなる感じです」
 こうした“疲れやすい”“息切れする”などの違和感も、放置すると危険な場合がある。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師が語る。
「無症状の感染者でも肺炎を起こしているケースがあるので、パルスオキシメーターで血中酸素濃度をこまめに測ることを推奨しています」
 また、前述の石田氏のように療養中に落ちた体力を取り戻そうと運動する人は多いが、後遺症の種類によっては「動かない」ほうがいい場合があるという。
「コロナ後遺症の人は、だるさ、微熱、息苦しさ、体の痛み、筋肉痛、味覚・嗅覚障害などの多彩な症状が5~6つあるのが当たり前です。体調不良を抱えながらの無理な運動や過度のリハビリはむしろ危険です」(平畑医師)
 その深刻さは、数字にも表われている。
「後遺症外来の患者さん808人中、253人はその後『寝たきり、もしくは寝たきりに近い状態』に追い込まれ、仕事や学校に行けなくなっています」(同前)