「お薦めの金融商品」を売り手の金融機関に聞いてはいけない理由

下記に記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

売り手にお薦め商品を聞くのは危険
 店員にお薦めの商品を聞く人は多いが、それはもしかすると危険なことかもしれない。店員としては、利益率の一番高い商品を薦めるインセンティブがあるのだから。
 食堂などであれば、あまりガメツイことをするとSNSなどで悪口を書かれるリスクがあるので、彼らは客の利益も考えるはずだ。したがって、ある程度は店員のアドバイスを信じても良かろう。
 また、観光地のレストランなどでは、他に頼るものがないとすれば、店員にお薦めを聞くのも、仕方ない場合もあろう。
 しかし、金融商品については、調べれば情報は容易に入手できるのだから、金融機関の店頭でお薦めの商品を聞くのは避けた方が良い。担当者は、聞けば親切に教えてくれるだろうが、彼らが本当に顧客第一なのか、知ることはできない。上司からノルマを課せられて、手数料の高い商品を売ることを顧客の利益より優先している担当者がいても、不思議はなかろう。
 金融機関の方から「投資セミナーに無料でご招待」といった情報提供をしてくる場合もあろう。そうした場合には、相手の立場に立って考えてみよう。無料で投資セミナーに招待することで、彼らが得られるものは何だろう。単に顧客感謝デーという可能性も皆無ではなかろう。ティッシュやタオルをくれる延長線上だというわけである。
 しかし、投資セミナーでは「なぜ投資しなければいけないのか」「投資するなら何に投資すべきか」が語られ、出口では「口座開設申込書」が配られるのかもしれない。申し込まない自由はあるわけだが、投資に興味があるから参加しているわけで、すっかり洗脳されて申込書を提出する人も多いだろう。
 もちろん、「投資セミナーがあったら行って情報を集めたい」と考えていた人がセミナーに行くのは構わないが、「セミナーに招待されたから行ってみよう」というのであれば、少し慎重に考えた方が良いかもしれない。
販売員の顔をしていない販売員に注意
 金融機関の担当者は、セールスパーソンであることがわかっているから、客としても警戒しているであろうが、問題はセールスパーソンの顔をしていないセールスパーソンが存在することである。
「お客様に一番ふさわしい保険についてアドバイスします」といった店を見かけるが、彼らが無料でアドバイスをしてくれるのはなぜだろう。慈善事業ではなさそうだから、彼らの給料を誰かが払っているはずだ。政府でもないとすると、きっと保険会社だろう。
 そうだとすれば、保険会社の販売員のような人が、公平中立なアドバイザーの顔をして客に保険商品をアドバイスしている、ということかもしれない。それって保険のセールスパーソンとどこが違うのだろうか。
 FP(ファイナンシャルプランナー)の中にも、公平中立を装っているが保険などを販売して保険会社などから手数料を受け取っている人がいるようだ。気をつけたいものだ。
有料のサービスを利用するという選択肢
 日本人は、情報は無料だと思っている人が多いようだが、金を払って情報を得ることのメリットは意外と大きい場合がある。金融資産や資産運用に関しては、FPに金を払ってアドバイスを受けるという選択肢がある。1回5000円か1万円程度でアドバイスが受けられるならば、無料のアドバイスを受けて変な商品を売りつけられるよりずっと良いかもしれない。
 その際に重要なことは、「相談料は払いますが、金融商品は貴方からは買いません」という態度を明確にすることである。そうすれば、売り手の利益率の高い商品を推奨されることはないだろうから。
 数多くのFPの中から誰に相談したらいいかわからない、という場合には、特定非営利活動法人「みんなのお金のアドバイザー協会~FIWA」の認定正会員であるFPの中から探すといいかもしれない。
 認定正会員の数が少ないのが難点だが、金融商品の仲介や販売をしないだけでなく、金融機関の宣伝に協力して収益を得ないことなどもルール化しているNPOなので、安心だろう。ちなみに、筆者も当NPO法人の趣旨に賛同して設立には関与しているが、報酬は得ていない。
 情報に金を払うということに抵抗のある人は、病気になったときのことを考えてほしい。自分で医学書を勉強して自分で判断するより、医者に診てもらった方がはるかに正確な診断と治療が受けられるはずだ。
 現代社会は分業で成り立っているのだから、「何でも自分でやる」よりも、適宜、専門家の知見を、代金を払って使わせてもらうのが合理的なのだ。
 筆者は、父の相続の時に、手数料を払って手続き一切をプロに依頼した。その時のプロの言葉が印象に残っている。「一生に1度か2度の相続のために、面倒な法律や規則等々を調べたりするのは大変でしょう。私は毎日やっていますから、調べる必要はありません。私の人件費に、若干の利益を上乗せして請求させていただきますが、それだけの価値があると思いますよ」というのである。納得した。
 余談であるが、本稿を読んでいる読者は無料で情報を得ているはずだ。しかし、「ダイヤモンド・オンライン」から原稿料をいただくことが筆者のインセンティブであって、筆者には利益率の高い商品を売りつける等の動機はないのでご安心いただきたい。
 本稿は、以上である。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織等々とは関係がない。


追記:昔タッチダウン債というものがあって確かソニーの株式が6,000円くらいの時に一定の期間内に3,000円を割らなければ何割かの配当を出すからこの債券はお得という新聞の全面広告を外資証券会社が次々と出していました。3,000円を割れば株式で返還するというものです。素人はよもや半値まで下がると思いませんからよく売れたと思います。一部のアナリストは絶対に割れると言っていましたので私は手を出しませんでした。日本の証券会社もこれは儲かると考え追随していました。見事に期限間際に証券会社は[から売り]まくって3,000円を割らせました。ほとんど全部の方は泣く泣く「6,000円で買って半値以下の株式」を受け取りました。証券会社のまるまる儲けの悪夢のような話です。この他度々同じ商品を新聞で宣伝している会社の商品は手を出さない方がよいようです。富山の常備xxxxxxなどです。