izumiwakuhito’s blog

あなたでしたらどう思いますか?

新宗教団体2世信者たちの葛藤 オフ会が居場所、難民化の懸念も/エホバの証人/元歌手の桜田淳子氏統一教会

下記はAERAdotからの借用(コピー)です

 かつて輸血拒否や霊感商法などが社会問題となったいくつかの新宗教団体。その陰には、信者の子ども──特異な境遇に置かれた2世の存在がある。彼らの心の内側に迫った。

*  *  *
 東京都内で訪問介護事業に携わる40代の女性介護福祉士。誠実な人柄で、同僚からの信頼も厚い。

 彼女は、輸血医療を拒否する教理を持つことで知られるキリスト教新宗教団体「エホバの証人」の2世だ。

 生まれたのは東北地方の町。生後間もない頃から、熱心な信者である母親の訪問伝道に伴われ、保育園や幼稚園には通わせてもらえなかった。当時の自分を「親の付属品」と表現する。

「目に見えない檻の中に隔離されたような環境。一般社会との接点は、小学校に入るまでなかった」

 小学校でも、苦難が待ち受けていた。

「同級生の家に布教に行くと、翌日、学校で『昨日何しに来たの?』とからかわれた」

 一方で「教団の中は、ある程度居心地がよくて温室のよう。喧嘩もほぼないし、孤独ではなかった」と懐かしむ。

 最も嫌だったことをこう打ち明けた。

「10代になってからも、親に反抗すると下着をおろして鞭で打たれた。逃げようとすると、馬乗りになって打たれる。屈辱的だった」

 彼女が受けた「懲らしめ」の道具は、革のベルトや木製ハンガーだった。エホバの証人の家庭では、靴ベラや布団たたき、竹製の定規などが鞭として使われたという。

 中学校卒業後は通信制高校に入り、開拓(伝道)奉仕する道を選んだ。教団の出版物などで繰り返し「進学よりも開拓することが重要」と教え込まれていたためだ。通信制高校への進学を「宗教上の理由」と自ら説明した三者面談で、担任はあきれていた。

 通信制高校もスクーリングに通えず中退し、彼女の学歴は中卒のままだ。

 その後、成人を迎える頃になって、教団内での地位が高い男性とのトラブルから組織の男尊女卑体制に直面し、脱会する。脱会直後、母親から届いた手紙には「滅びの道を行くの?」と書かれていた。

 脱会したものの、自立への第一歩となる仕事探しで困難に直面する。

 高等教育を否定してきたエホバの証人には低学歴の2世が多い。パートタイムの仕事に就いて布教活動に専念することが奨励されており、脱会して生計を立てるために働こうと思っても、なかなか就職先が見つからないのだ。

 怪しげな教材会社、スナックのホステス、事務職など様々な職を経た後、上京する。「訪問伝道で他人の家を一軒一軒訪ねることに慣れていたので、営業ならできるかもしれない」と、保険の営業に12年従事。その時期に現在の夫と知り合い結婚し、産休と育休の間に介護福祉士資格を取得した。介護職に就いて7年、現在は管理者兼サービス提供責任者という要職に就く。

●鞭を当てない普通の子育てやり方がわからなかった

 子どもの頃にエホバの証人の2世の友だちがいた夫には教団への偏見がなく、夫の両親とともに彼女をすんなり受け入れてくれた。「彼は私の自由や意思を尊重してくれる」と感謝する。ただ、夫に深い話はしていない。「同じ2世でなければ理解し難い面があるのでは」と思うからだ。

 子育てでは、鞭を当てない普通の育て方がわからず途方に暮れた。部活や習い事といった経験もしてこなかった。「放任、ネグレクトに近いかも」と、冗談めかして子育てを振り返る。それでも、子どもをのびのびと育てられたことで気持ちが楽になったという。

 組織にいた当時の自分を「可哀想に思う」と憐れむ彼女は、今も教団にいる2世に、こう語りかけた。

「教団の中にいると選民意識に洗脳されるが、それは誘導されている思考回路だと気づいて疑問を持ってほしい」

 亡くなった父親は信者にならず、彼女の受け皿になってくれたという。

「父がいてくれたから辞める決意をすることができた。存在が救いだった」

 難病を患った母親は、信仰を持ったまま輸血を拒否して亡くなった。

「よりどころとしての信仰を持ったままのほうが良い人もいる。それぞれの選択だが、そのための材料は与えるべきだ」

 教団組織の存続には反対していない。そこにはコミュニティーや生きがいといった様々な意味合いがあり、母親にとっては文字通り「命をかけた信仰を貫く場所」だったからだ。

 教団で学んだことの全てがデタラメや無意味なものだったとは捉えていない。2世としての経験は「大概のことには耐えられる」精神的強さを彼女に与えた。そして自身も親になったことで、「子どもを救いたい一心だったのだろう」と、当時の母親の気持ちが理解できた。

 彼女は最後にこう語った。

「もう一度同じ境遇に生まれたくはないが、同じ親のもとには生まれたい」

 1980年代ごろから、一部の新宗教団体による正体を隠した勧誘やマインドコントロールを用いた教化・金銭収奪などが社会問題となり、「カルト(※)」と指摘され始めた。この時期のメンバーが親の世代となり、生まれた時から団体の教えを教育されてきた2世が、生きづらさを訴えている。

「旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)」のある2世は、親からこう言われて育った。

「お前は本来、私たちの子ではない。お父様(教祖)の血統を引く神の子であり天からの授かりもの」

 元歌手の桜田淳子氏(60)が参加したことで騒動となった92年の合同結婚式には約3万組が参加、3年後の95年には36万組の信者が合同結婚式を挙げた。この頃の夫婦のもとに生まれた子どもが成人を迎えつつあり、結婚や恋愛などが絡んだ2世問題の噴出が懸念されている。2世にとって、信仰を否定することは自身の出生への否定につながりかねないからだ。

 カルトの諸問題を研究する「日本脱カルト協会」は、「幸福の科学」2世の俳優・清水富美加千眼美子)氏の出家騒動の最中の昨年3月、「『2世問題』にはデリケートな対応が必要」との見解を示した。

 カルト脱会者の支援施設(福島県)で中心となっている日本基督教団白河教会の竹迫之(いたる)牧師のもとには、2世からの相談が数多く寄せられている。自身も旧統一教会の脱会者だ。

●積み立てた大学の学費まで母が献金してしまう

 宮城県内の女子大で講師を務める竹迫氏は数年前、旧統一教会の2世である女子学生から「母が積み立てた学費まで献金してしまう。このままでは、お金がなくなり大学を辞めなくてはならなくなる」と相談を受けた。福祉に詳しい元教え子と引き合わせ、社会福祉協議会奨学金など使える制度を探してお金をかき集めた結果、女子学生は大学を辞めないで済んだ。

 既存のセーフティーネットで、カルトや新宗教の2世問題をカバーすることは可能なのか。竹迫氏は、虐待の一類型として捉えることができれば、何らかの支援ができる可能性はあるという。しかし、表に出にくく、殴る蹴るといった目立った虐待があるわけではないことに加え、信仰の問題が絡むと外部からの介入は難しいのが現状だ。

「スピリチュアルアビュース(霊的虐待)のような新たな視点を児童福祉の分野でも持ってもらうことが必要です」(竹迫氏)

 公益財団法人国際宗教研究所宗教情報リサーチセンター研究員で、昨年『カルト宗教事件の深層「スピリチュアル・アビュース」の論理』(春秋社)を出版した藤田庄市氏は、「アビュースという言葉は日本語の『虐待』より意味が広く、絶対的な地位にある者が自分より弱い者に対して権威を濫用すること」と解説する。

 藤田氏によると、スピリチュアリティーは宗教に反応する心性や超自然的存在に影響を受けている感覚のことで、2世にとって核となるものだ。

「2世が悲劇的なのは、生まれた時から人間の精神作用をアビュースされているから普通になれない、立ち戻る規範がなくなってしまうことにある」

 脱会によって家族と断絶するケースも多く、その場合、生活基盤を失ってしまう。そのため、葛藤を抱えながら教団にとどまっている2世も多い。

 父親の理不尽な抑圧に耐えながら生活していた地方在住の旧統一教会2世の女子高生は、高校卒業直後に行われる合同結婚式への参加を迫られ、すべてを捨てて家出する決心をした。実行に移す直前、祖父から支援の申し出があり、東京の大学に進学。父親から離れることができた。

●オフ会で飛び交う教団用語「誰にも話せなかった」

 2世問題は、「居場所」「逃げ場」がキーワードだ。自分の居場所や逃げ場を見つけられない2世の「難民化」が懸念されている。

 昨年7月、二つの教団の2世の集まりを取材した。エホバの証人の2世約100人が集う大規模オフ会「夏オフ」では、談笑する参加者の間で「どこの会衆?」「私も排斥されました」「王国会館売却だって」と、互いにしか通じない教団用語が飛び交った。

 旧統一教会2世が主催したイベントでは、それまでツイッター上で会話していた十数人が、初めて顔を合わせて語り合った。「今までこんなこと誰にも話せなかった。誰にも分かってもらえなかった」と堰(せき)を切ったようにあふれ出る感情を共有する2世たち。

 同じ境遇に生まれ、同じ葛藤に苦しんだ2世同士の交流は、彼らに共感と癒やしを与えていた。

 悩みを抱え込む2世にとって、家族の中でその団体の教えに染まっていない人の存在や、信頼できる人からの理解や支援、そして同じ境遇に生まれた2世との交流など、安心できる「場」の確保が何よりも重要だ。

 旧統一教会の30代の現役2世からは、興味深い話を聞いた。教団から離れている2世と教団や親に従順な2世が集うイベントを何度か企画しているというのだ。1世の場合、脱会者と現役信者が語り合うことは、まずありえない。しかし、同じ境遇に生まれた2世同士では、それが可能なのだ。

 この交流オフ会は、悩みを抱える現役2世の居場所にもなっている。

「教会には行かないけど2世の集まりには行きたいという人は多いんです」

 こうした交流オフ会での2世の動きについて、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に見解を尋ねると、「新宗教の2世を特別視し、特有の問題があると決めつけることは、平穏な生活を送っている信仰を持つ多くの人々に対する差別を生みかねません。そのようなことが起きないような社会作りにご理解と協力を頂ければ嬉しく思います」との回答があった。(ジャーナリスト・鈴木エイト)

(※)カルト 本来は「儀礼・崇拝・熱狂」などを意味する言葉。欧米では、精神操作を用いてメンバーに反社会行為を行わせる団体を「破壊的カルト」と呼ぶ。日本脱カルト協会は「カルト」の定義を「組織に依存させて活動させるためにマインドコントロールを用いて個人の自由を極端に制限する全体主義的集団、人権侵害の組織」としている

小室家が“それ相応の対応”をしていないので…納采の儀を行わないという重大な意

下記はデイリー新潮オンラインからの借用(コピー)です

“結納”の重さ
 秋篠宮家の長女・眞子さま(29)と、婚約内定者である小室圭さん(29)の結婚問題をめぐり、「納采の儀」を行わない可能性があると複数のメディアが報じている。
 ***
【写真】秋篠宮さまにしがみつく「眞子さま
 その根拠は秋篠宮さま(55)のご発言だ。まず経緯を振り返ろう。
 眞子さまと小室さんは、2人が国際基督教大学ICU)に通っていた頃に知り合い、交際をスタートさせた。
 2017年9月に婚約内定が発表され、記者会見が行われる。ところがその後、週刊新潮など複数の週刊誌が小室家の金銭トラブルを報じた。
 18年2月、納采の儀などの「結婚関連の諸行事」を延期すると宮内庁が発表。同年8月には秋篠宮さまが「現在のままでは納采の儀は行えない」と小室家へ伝えた、と新聞社などが一斉に報じた。
 更に秋篠宮さまは同年11月20日記者クラブの会見に応じられた。誕生日が30日のため事前の質疑応答が開かれたのだ。
 記者を前に秋篠宮さまは「多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況、そういう状況にならなければ、私たちは、いわゆる婚約に当たる納采の儀というのを行うことはできません」と発言された。
 その一方で、眞子さまと小室さんの結婚について記者に問われると「結婚を認めるということです」とも答えられた。
納采の儀=結納
「つまり、最終的に国民が小室さんと眞子さまの結婚を納得したなら、納采の儀を行うわけです。納得しない場合は、納采の儀を省略して結婚する可能性が浮上しています」(担当記者)
 この秋篠宮さまのご発言を主な根拠として、「納采の儀を行わない結婚」が取り沙汰されているというわけだ。
 しかし、納采の儀を行わないということが、どのような意味を持つか分かる人は、どれほどいるのだろうか。いや、それどころか「納采の儀って何だっけ?」と首を傾げる向きもあろう。
 そこで、納采の儀とはどんな儀式なのか、皇室ジャーナリストの渡辺みどり氏に解説を依頼した。
「分かりやすく言えば結納のことです。明治維新を成し遂げると、日本の皇室も近代化に着手します。その中に結婚儀式の整備がありました。イギリスの皇室をお手本に、近代国家らしい結婚式を執り行うことにしたのです」
儀式の重要性
 1900年、皇太子・嘉仁親王(後の大正天皇)の結婚式が行われた。日本人が「神前結婚式、披露宴、新婚旅行」を知った初めてと言われている。
「今、私たちが普通にイメージする結婚披露宴は、最初に皇族の皆さまが行われました。それに憧れた一般庶民が真似をしたことで現在に至っているのです」(同・渡辺氏)
 もちろん結納だから、納采の儀は結婚式の前に行われる。皇室の正式な儀式のため、一般庶民の結納と比べるとはるかに重要だ。
「一般庶民の場合なら、結納なしの結婚でも珍しくはありません。しかし皇室の場合は、納采の儀を経て初めて、ご結婚相手の男性や女性は皇室の一員になることが認められるのです」(同・渡辺氏)
 日刊スポーツは1993年4月、「ロイヤルウエディング あと57日 雅子さん、納采の儀で準皇族 公デートも」の記事を掲載した。
実質的に勘当!?
 皇后雅子さま(57)が納采の儀を終えたと伝えた記事で、当時はまだ「小和田雅子さん」と報道されていた。
 記事は雅子さまが「準皇族」になられたとし、今後は《公の場にもお二人そろって出席することになる》と伝えた。納采の儀を経たことで、「未来の皇太子妃」として正式に処遇されることがよく分かる。
 一方、これを眞子さまに当てはめてみるとどうなるか、渡辺氏が言う。
「もし眞子さま納采の儀を執り行わずに小室さんと結婚されたら、皇室は正式にお二人を親類として認めないことを意味します。つまり、秋篠宮さまのお立場なら、わが娘を勘当されたのと同じになるというわけです」
 娘の父親としては、相当に辛い立場だろう。秋篠宮さまは18年11月の誕生日会見で、小室家に「それ相応の対応」を求められていた。
苦肉の策
秋篠宮さまのご意向に従い、小室さんは今年4月に28枚の釈明文書を発表し、金銭トラブル報道に反論を行いました。ところが国民の多くは、自分を正当化するだけの姿勢を問題視しています。小室さんは文書の評判が悪いと感じたのか、『解決金』を支払う準備があるとの方針を示しました。そんな一貫性のない言動が国民から不評を買い、結婚反対の意見がますます増える結果となってしまったのです」(同・担当記者)
 これでは、とてもではないが秋篠宮さまが仰る「多くの人が納得し、喜んでくれる状況」とは言えない。
天皇家日本国憲法を大切にしておられることは広く知られています。憲法24条1項には『婚姻は、両性の合意のみに基いて成立』すると定めています。眞子さまは29歳で、ご自身が結婚を望まれる相手と結婚する権利をお持ちです。秋篠宮さまが強引に結婚を白紙とすれば、憲法に抵触してしまう可能性もあります。苦肉の策として、納采の儀を行わないという方法をお考えになられたとしても不思議はありません」(同・担当記者)
 天皇皇后両陛下が行われた納采の儀を振り返ってみよう。目を惹くのは天皇家から小和田家に供物として大ダイ2匹、清酒6本、絹地5巻が送られたことだ。
 日刊スポーツが93年4月に報じた記事「納采の儀 納采の品の大ダイは近所にお裾わけ 地元商店街はおめでとうセール」には、大タイについて興味深い記述がある。
1匹10万円のタイ
 納采の儀が終わるとタイは小和田家と付き合いの長い鮮魚店に送られ、刺身や切り身などに捌かれた。その後、大皿などに盛り付けられ、小和田家に戻されたという。全部で50人前近くになったと見られ、小和田家のご近所にお裾分けされたと記事は報じている。
 タイは宮内庁が東京築地の水産業者に注文した最高級品。推定で1匹10万円だったという。鮮魚店の店長は日刊スポーツの取材に「こんな大きくて鮮度のいいタイは、商売始めて40年以上たつけど、見たことがない」と感嘆していた。
 絹地は皇居・紅葉山養蚕所でとれた糸が一部に使われ、京都・西陣の織物業者が織り上げたという一品。清酒吟醸酒と、まさに名品揃いと言っていい。
 黒田慶樹さん(56)と清子さん(52)の納采の儀となると、黒田さんが“市井の人”だったことから、対応が大変だったようだ。
 2005年の3月に行われたが、黒田さんのいとこの男性が納采の品の目録を携えて皇居へ。もちろん男性は正装のタキシード姿で、宮殿の桂の間には絹の服地2巻、清酒3本、鮮タイ2尾が並べられた。
小室さんの資金力
 やはり雅子さまが受け取られた品目と全く同じだが、予算の問題は大きい。関係者の“配慮”が垣間見える報道がある。
 毎日新聞の記事「皇室:紀宮さま納采の儀 晴れやか紀宮さま--生地、二人で選び」(05年3月19日)によると、タイの重さは1匹4キログラム前後。絹の服地は「日常生活の中で今後も洋服として使われる素材を、お二人が選んだ」と宮内庁が説明したようだ。
 納采の儀という儀式を大切にしながらも、降嫁されて民間人になられることも踏まえ、新婚夫婦の“実用性”にも細かく配慮したことがうかがえて興味深い。
 一方の小室さんだが、ニューヨークにおける生活費は現在、かつて勤務していた法律事務所が負担していることが明らかになっている。「納采の儀を行えるだけの金銭的余裕があるのだろうか」と疑問視されても仕方ないだろう。
 前出の渡辺氏は「秋篠宮さまが納采の儀を行わないと決断される可能性は否定できません」としながらも、「もしそうなれば、眞子さまのお心が深く傷つかないか心配です」という。
美智子さまのお気持ち
納采の儀が行われないのであれば、眞子さまが平常心を保たれるのは難しいのではないでしょうか。更に美智子さま(86)にとっても眞子さまは初孫であり、そのご成長を楽しみにしておられました。その眞子さまが勘当同然で嫁がれるとなると、お心を痛められる可能性は充分にあると思います」(同・渡辺氏)
 しかしながら、美智子さまは初めて民間人として皇室に嫁ぎ、様々な苦労に直面されながらも、全て自分の意思で道を切り開いていった。
美智子さまはご自身の経験からも、眞子さまがご自身の意思で行動されることを求めておられるようです。そのため納采の儀について、美智子さまがご意向を述べられることはないでしょう。静観の構えでいらっしゃるのではないでしょうか」(同・渡辺氏)
 眞子さま美智子さまのお心が痛むとなれば、確かに一大事だ。しかしながら、その原因は誰が作ったのかという問題は重要だろう。
デイリー新潮取材班

歩かない、動かないは万病のもと! メタボじゃなくても死亡率を高める要因に

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忙しさやおっくうさから、おざなりになりがちなのが「体を動かすこと」ではないだろうか。「動かない生活や体力の低下は、メタボだけでなく、死亡率や認知症にも関わります。そのリスクは40代ぐらいから進行していることもわかってきました」と、順天堂大学大学院代謝内分泌内科学・スポートロジーセンター先任准教授の田村好史さんは言う。「動かない生活」がどのように健康リスクにつながっているのかを聞いた。
テレワークで根を詰めると、一日中まったく動かないということも…。実は、歩かない、動かないはカラダにとってはとても危険。 (c) Tommaso Altamura-123RF
座り時間が長いと死亡率が高くなる
 「私が治療現場で対面しているシニア世代では、新型コロナによる健康二次被害といえる状況が起こっています」。糖尿病や肥満症の治療に当たり、日ごろから患者さんと接している田村さんはこう語った。
 田村さんによると、シニア世代には「これまでと変わらず外に出て運動をする人」と、「感染を恐れて、一切外に出ない人」という二極化が起こっているという。感染を拡大させないためにも外出を自粛することは重要だが、別のリスクも増えるという。
 「外出自粛で活動量が大幅に減ると、筋肉が減り、筋力が低下してしまいます。健康な高齢者が2週間、あまり動かない生活を送ると、脚の筋肉量が3.9%減少したという報告もあります(*1)。60歳から80歳にかけては、1年あたり約1%ずつ下肢の筋肉量が低下するので、不活動状態でいると、単純計算はできませんがわずか2週間でも老化が進むといえるかもしれません」(田村さん)
*1 J Clin Endocrinol Metab. 2013 Jun;98(6):2604-12.
 もちろんシニア世代だけが問題なわけではない。働き盛りの人にもリモートワークによる弊害が出てきている。リモートワークで明らかに長時間化しているのが「座り(座位)時間」。この座り時間と死亡率の関係を調べた調査がある。約100万人を対象にした13の研究を解析したところ、座り時間が長くなり、身体活動量が少なくなるほど死亡率が高くなるというのだ(下グラフ)。
座る時間が長くなり身体活動量が少ないと死亡率が高くなる
約100万人を対象にしたヨーロッパやオーストラリアにおける13の研究をまとめて解析。座り時間が長くなり、かつ、身体活動量が少なくなるほど、死亡率が高くなる傾向にある。また、同じ身体活動量でも、座り時間が長いとリスクは高くなる(データ:Lancet. 2016 Sep 24;388(10051):1302-10.)[注]横軸の値を1日あたりの中強度の身体活動時間に換算すると、>35.5メッツ・時/週=60~75分、30メッツ・時/週=50~65分、16メッツ・時/週=25~35分、<2.5メッツ・時/週=5分、にそれぞれ相当する。
 デスクワーク作業が長くなることは職業柄避けられない人であっても、できるだけ歩数を増やすように意識をしないと、健康リスクを高めてしまうことがわかる。
体重よりも体力低下が危ない
 しかし、中には「自分は運動不足だけど、体重が増えないように注意しているから大丈夫」と考える人もいるかもしれないが、その考えは捨てたほうがいいだろう。もちろん太りすぎのリスクは避けたいところだが、それよりも運動不足が招くリスクにも注意を向けるべきだと田村さんは言う。
 「体重が増えることよりも、体力(心肺持久力)が低下することのほうが総死亡リスクに大きく影響することがわかっています」(田村さん)。下のグラフを見てほしい。これは1万4345人の男性を約6年間追跡したときに、体重が増えることよりも、体力低下のほうがその後の死亡率に大きな影響を与えることがわかったのだ。
体重が増えるよりも、体力の低下のほうが総死亡リスクを増やす
1万4345人の男性(平均年齢44歳)を対象に、6.3年間のBMIと体力(心肺持久力)の前後の変化とそれ以降11.4年間の追跡調査を行った米国の研究。体力が増加し、体重が低下した人の総死亡ハザード比を1とすると、体力が低下した人の総死亡ハザード比は高い値を示した。(データ:Circulation. 2011 Dec 6;124(23):2483-90.)*統計学的有意差あり
筋肉のメタボ化「脂肪筋」を減らすには運動が不可欠!
 どうだろうか。テレワークの普及、長引く自粛生活などにより、体を動かす機会が減り、活動量が減った状態は、体力や筋力の低下を促進させ、さらには死亡率にまで影響を及ぼすということだ。ここで重要になってくるのが、体を動かすこと、つまり日々の運動習慣ということだ。このことは、前回紹介した「やせメタボ」の原因である「脂肪筋」とも密接に関わっている。
 おさらいになるが、前回記事ではメタボは肥満体形の人だけでなく、標準体形ややせ型の人にも起こること、その原因は異所性脂肪の一種である「脂肪筋」であることをお伝えした。エネルギーとして燃焼されなかった結果、脂肪細胞から漏れ出した脂肪が筋肉にたまるのがこの脂肪筋だ。
 脂肪筋は筋肉で糖を取り込むスイッチとなるインスリンが効きにくい状態(インスリン抵抗性)を作ると考えられている。これが進行すると糖尿病を引き起こすことになる。
 脂肪筋が悪さをして、インスリンを効きにくくするわけだが、この脂肪筋を減らすためにも運動は欠かせないと田村さんは話す。
 「2型糖尿病患者さんに、2週間、食事療法のみをした群と、食事療法に運動療法を加えた群で比較したところ、運動療法を組み合わせた群のみでしっかりとした効果が表れました。しかも、行ったのは今よりもプラス3000~4000歩程度、1日のトータルの歩数を増加させた程度の『散歩』。脂肪筋は、活動不足によって生じますが、運動をすることによってわずか2週間でも減らすことができる。つまり、脂肪が燃焼する現場である筋肉を活性化するため、効果も表れやすい、といえます」(田村さん)
食事+運動で脂肪筋が減り、インスリンの効きも良くなる
2週間の糖尿病教育入院となった2型糖尿病患者14人を、食事療法のみ、食事療法+運動療法により治療する2群に分け、治療前後の脂肪筋量、インスリン感受性(インスリンが効きやすいかどうか)を測定した。脂肪筋量は食事療法+運動療法群で19%減少、インスリン感受性は57%増加した。(データ:J Clin Endocrinol Metab. 2005 Jun;90(6):3191-6.)
活動の低下は認知症やがんとも関係する?
 脂肪筋が悪さをして糖尿病への入り口を開く、そしてその脂肪筋を減らすためにも運動が大事だということはわかったと思う。
 しかし、実はそれだけではない。歩くことなど日常の運動は、もっと深刻なリスクを減らすこともあるようだ。それは「認知症」と「がん」だ。
 「糖尿病が認知症のリスクになることは、数多くの研究によって示されていますが、メタボの中年男性において大脳の白質という部位にわずかながら変性が起こり、認知機能低下などにつながるリスクが40代から始まっているかもしれないということが、スポートロジーセンター(放射線診断学)の研究で明らかになりました」(田村さん)(*2)。大脳の白質は、神経細胞のネットワークに重要な部分。変性が起こると認知機能の低下や脳梗塞リスクとなる可能性がある。
 「認知症のリスクとして大きいのは加齢です。長寿となれば誰にでも起こりうる病気と考えるべきです」(田村さん)というが、メタボや活動量の低下によって40代からそのリスクを抱えるのはたまったものではない。しかし、この認知症は、運動によってそのリスクを低減できることが明らかになっている。
 中年期の男女を対象に身体活動とその後の認知症およびアルツハイマー病の発症との関連を平均21年間追跡したスウェーデンの研究では、少なくとも週2回以上の身体活動が、アルツハイマー病を0.38倍、認知症を0.48倍に低下させた(*3)。研究者は「定期的な身体活動は、認知症アルツハイマー病のリスクを軽減するか、発症を遅らせる可能性がある」とコメントしている。
 また、身体活動は、年齢とともに発症率が増える「がん」のリスクも低下させることがわかっている。米国およびヨーロッパにおいて約144万人の男女(平均年齢59歳)の身体活動レベルと13のがん発生率を解析したところ、身体活動は多くの種類のがんリスクの低下と関連していたという(食道腺がん、肝臓がん、肺がん、腎臓がん、胃がん、子宮がん、骨髄性白血病、骨髄腫、大腸がん、頭頸部がん、直腸がん、膀胱がん、乳がん)。この関連は、BMIや喫煙歴とは独立したもの、つまり、身体活動が高いことによってがんリスクが低下するということを示しているのだ(*4)。
 「認知症というと、シニア世代になってから指先を使ったり、頭の体操で計算をしたりすれば予防できるのでは、と考えている人がいますが、そうではないのではと考えています。認知症もがんも、運動してさえいればかからない、というわけではありませんが、活動量低下がさまざまな病気のリスクとなっているのは明らか。いつまでも健康でいるために自分でできることとして、体を動かすことは大変有効なことといえます」(田村さん)
*2 Diabetes Care. 2013 Mar;36(3):696-700.
*3 Lancet Neurol. 2005 Nov;4(11):705-11.
*4 JAMA Intern Med. 2016 Jun 1;176(6):816-25.
筋肉の状態が健康かどうかが重要
 さて、運動がいかに大切かをわかってもらえただろうか。糖尿病やメタボなど、老化とともに増えていく病気の発症を防ぎ、死亡リスクを低く抑えるためにも、私たちはもっと体を動かすことによって「筋肉の健康度を高める」ことを意識したい。
 「やせメタボの人であっても、太り気味の人であっても、筋肉の状態が健康であるかどうかは重要なファクターとなっています」(田村さん)
 田村さんは、筋肉の状態と必要な運動について、次のような考え方を示す。
    * ●筋肉のインスリン感受性を高めるメタボ改善のためには、有酸素運動
    * ●筋肉の量を増やし、筋力を高めるフレイル予防のためには、筋トレ
 「中高年期にはメタボ化が進みますが、シニアに移行するにつれ、筋肉量が減り、筋力も低下する“フレイル”(*5)のリスクが高まっていきます。メタボ対策はもちろん、生涯において活力ある状態を維持するためには、フレイル対策もしっかり意識したい。ウォーキングや自転車などの有酸素運動をまずは実践して、徐々に筋トレも加えていきましょう。とにかく無理なく継続できることが大切です」(田村さん)
*5 「フレイル」とは、加齢にともなって心身の活力(運動機能や認知機能など)が低下し、心身の脆弱性が起こる、介護が必要になる前段階のこと。

田村好史(たむら よしふみ)さん

「老人の体調が悪くなっても救急車を呼ぶな」介護現場で高齢者への“虐待”が起きる深刻なワケ

下記の記事は文春オンラインからの借用(コピー)です

世界有数のスピードで高齢化が進む日本。介護業界に関する公的な補助制度の整備は、現場が求めるレベルに追い付いているとは言い難い。そんな中、徐々に顕在化している問題が、介護現場で起こる高齢者に対しての虐待だ。
 ここでは、朝日新聞経済部が介護業界の暗部を克明に描きだした書籍『ルポ 老人地獄』(文春新書)の一部を引用。介護業界で起こる虐待の実態について紹介する。
◆◆◆
「救急車を呼ぶな」
 東京都心に近い有料老人ホームでは、施設長による日常的な「虐待」が続いていた。
 2012~13年ごろにその様子を目撃した当時の職員は「あれはとんでもない光景だった」とふりかえる。
 このホームの施設長は自分で仕事の不始末を起こしておきながら、認知症の老人に「あなたのせいでこうなったのよ。どうしてくれるのよ」と怒鳴りつけながら介護をするような人物だったという。ホームの中で行うデイサービスに、体調の思わしくない老人を無理やり参加させて、さらに体調がおかしくなることが続いたという。このホームは「住宅型」のため、介護サービスは利用しなければ「売り上げ」にならない。そのため、本人が希望しない押し売りに近い介護サービスが横行していたようだ。
 施設長による食事の介助も拷問のようだったという。早く切り上げたいためか、老人がゆっくりと食べるのを待つことができず、次の食べ物を無理に口に運ぶ。そのため、老人が食べ物をのどに詰まらせることが続いた。それが繰り返された結果、肺に唾液などとともに細菌が入り込んで起きる誤嚥性肺炎で入院する人も1人や2人ではなかったという。
 誤嚥性肺炎は救急車を呼ぶほどではなかった。しかし、元職員は「このホームでは12年からの約2年間に10人ぐらいのお年寄りが亡くなった」とも証言する。亡くなった老人のなかには、目に見える体調の悪化があったのに、救急車を呼んでもらえなかったケースがあったという。元職員は施設長から「老人の体調が悪くなっても救急車を呼ぶな」と厳命されていたからだ。その理由について施設長は「前に救急車で運ばれた後に死んだら、あとから警察が調べに来て、大変だった」と話していたというのだ。
 こうした情報は、家族などを通じて所管する区役所にも通報された。しかし、地元区役所の調査は難航した。入居している老人は認知症などできちんと話ができない。施設の職員も施設長が怖いために表だって証言することができなかった。そこで調査にあたった区職員はホームの書類を調べてみたが、ところどころ記述が欠けていたり、体調悪化で亡くなる直前の老人の日誌に「2日前〈完食〉(全て食べたこと)、1日前〈完食〉、当日〈完食〉」と、つじつまが合わないことが書かれるなど役に立たないもので、かえって混乱したという。
亡くなって1日すぎてから家族に連絡、原因も答えられず
 当時、調査に入った区役所の元職員は「ホームでどういう介護が行われていたのか、また、どうして死亡に至ったのかの裏付けが難しく、悪質な虐待と認定できなかった。別件で文書指導するぐらいしかできなかった」と悔やむ。
 ただ、亡くなった老人の家族のなかには怒りが収まらない人もいた。
「急変があっても連絡をせず、亡くなって1日すぎてから家族に連絡したり、亡くなった原因をはっきり答えられなかったりして、家族とトラブルになっていた」(元職員)
 区役所の元担当者らによると、このホームが経営する別の施設では部屋の外から鍵をかける「監禁」があったり、施設長が看護師の資格がないのに褥瘡(じょくそう[床ずれ])の処置をしたりしたとして、役所が指導したこともあったという。元職員は「施設長は『独裁者』で、書類の改ざんなどの不法行為を職員に無理やりやらせたので、職員は次々と辞めました。施設長の指示に逆らってわずか1日でクビになった職員もいました。私を含めた元スタッフの多くは、施設に残る老人がかわいそうと思いながら、後ろ髪をひかれる思いで去りました」と語る。
過酷な勤務がストレスに
 なぜ介護施設で虐待が広がっているのか。実際に虐待の現場を見たり聞いたりした職員からも取材した。
 介護職員の男性(40)は、数年前に東京都内のデイサービス施設で目にした虐待が忘れられない。ある職員が80代の利用者を殴り、眼底出血の大けがを負わせた。利用者はパーキンソン病認知症を併発していたが、職員は「言うことを聞かないので手が出た」と話したという。
 男性が勤めていた会社が運営する千葉県の別のデイサービスでは、精神障害などで対応が難しい利用者がくると、食事や入浴の時間帯以外は部屋に鍵をかけて閉じ込めていた。だが、ある時、1人が抜け出して外で凍死した。鍵をかけず、職員による見守りを強化する改善策が取られるかと思ったが、相変わらず閉じ込めは続いたという。
 背景にあるのが人手不足だ。この会社の施設は、日中あずかるだけでなく宿泊もできる「お泊まりデイ」をしていた。規定では利用定員を10人としていたが、多い時は1カ所で15人の利用者を受け入れたのに対して、職員は6人ほどしかいなかった。日中は3人、夜間は1人で対応するが、半分はパートで、男性のような常勤職員は長時間労働が常態化していた。多い月で夜勤が15回あり、勤務時間は法定労働時間の1.5倍以上の月280時間にのぼったこともあったという。
 この介護職員はこう話す。
「虐待は絶対に正当化できませんが、過酷な労働が職員から気持ちの余裕を奪い、一線を踏み越えた言動につながっていると思います。いつか自分も加害者になるのでは、と思うと怖くなって会社を辞めました」
夜勤に入ると、翌日まで24時間以上働かされるのが当たり前
 横浜市の有料老人ホームで3年前まで介護職員をしていた男性は、必要な介護さえ放棄される現場を見てきた。酸素吸入が必要な人の鼻からチューブが外れてアラームが鳴ったのに放置されたままだったり、杖をつかないと歩けない人を1人で風呂に入れたりしていたという。こうした事例が市に報告されることもなかった。写真はイメージです 
 ここでも、背景にはやはり人手不足と過重労働があった。夜勤に入ると、翌日まで24時間以上働かされるのが当たり前だったという。職員の目が行き届かず、入居者が大けがしそうになったことも、1度や2度ではなかった。
「ストレスがたまり、職員は次々に辞めた」と職員は振り返る。
「ひもつきケアマネ」
 介護保険には「ケアマネジャー」(介護支援専門員、ケアマネ)という仕事が欠かせない。実際に介護サービスをするのはヘルパーら介護職員だが、利用者にどういう介護サービスが必要かを判断して、どのように提供するかを計画する「ケアプラン」を作る。利用者の心身の状況に応じて医療を含めた各種サービスを提供できるよう、公正中立であることが求められている。ケアプラン作りは介護保険からすべての費用が出るため利用者は自己負担する必要がない。少なくとも月1回は利用者に面談することになっていて、場合によっては家族より身近な存在になることもある。
 大切な仕事だが、介護施設訪問介護会社の一職員として、低い給料で働くのが実態だ。ときには施設などの都合でケアプランを作ったり、自分が勤めている訪問介護会社のサービスを使うことを高齢者に押し付けたりする「ひもつきケアマネ」もいる。
「体調が悪い」と言っても「起きなさい。みんな下に降りるんだから」
「わたしはあんな施設には2度と入りたくない。もう歌を歌うのが嫌で嫌で」
 東京都内に住む90代のマモルさん(仮名)はそう振り返る。
 マモルさんは12年秋、東京都中野区の有料老人ホームに入所した。その数カ月前に脳出血をおこして都内の病院に入院し、退院の時にこのホームを紹介された。
 このホームの入居者は十数人で、利用者は2、3階の個室で寝る。家賃は月10万円台と、都内の有料老人ホームとしては比較的安い。
 マモルさんは朝8時半に起こされると、介護スタッフに車いすごと1階に降ろされ、夕方5時まで過ごす。だが、すでに病気から回復して意識明晰なマモルさんにとって、毎日、認知症患者向けの単調な体操をさせられたり童謡を歌わされたりすることは、苦痛以外の何物でもなかった。こんな介護サービスは自分には必要ないのに……。
 ある朝、職員が朝起こしに来ても寝たふりをした。すると、「起きなさい。みんな下に降りるんだから」とふとんをはがされたという。「体調が悪い」と言っても取り合ってもらえなかった。
毎月3万円前後の自己負担
 マモルさんは体力や記憶が回復してくるにつれて、外の空気を吸いたくなった。「散歩に行きたい」。ホームにそう懇願したが、かなわなかった。リハビリにはよいはずだが、「あなたについていく職員がいないから無理」と、施設長からは冷たく突き放すような言葉が返ってきた。
 有料老人ホームを経営している会社は同じ施設の1階で、介護保険から支払いがあるデイサービス事業もしていた。ホーム側がマモルさんを1階に降ろすことにこだわったのはデイサービスを使わせるためだったようだ。13年度のマモルさんのケアプランで使われたサービス内容と金額がわかる利用明細書がある。朝9時から夕方4時半まで、デイサービスが1カ月あたり23~26日もついていた。
 このホームは「住宅型有料老人ホーム」というタイプで、月々の利用料には住居費と食費が含まれるが、介護サービスは別に支払うことになる。当時、マモルさんは要介護4だった。介護保険には介護度ごとに介護サービスが使える上限額が設定されている。要介護4はこの時、33万786円が上限だったが、マモルさんは月によっては32万9208円と上限すれすれまで使ったこともあった。介護保険は利用額の1割を自己負担しなければならないため、マモルさんの家族は毎月3万円前後を支払っていた。
別の有料老人ホームに移ると自己負担額が月約2600円に
 ところが、マモルさんとその家族はこのデイサービス中心のケアプランを作ったケアマネに会ったことさえないという。このプランを作ったケアマネに取材したところ、マモルさんに面談しておらず、「前任のケアマネがつくったプランをそのまま使った」と明かした。このホームの利用者を担当することになったのは、2年前にケアマネの資格を取ったばかりのころからだという。
 当時、たまたま中野区から依頼された要介護度を認定する調査のために、このホームを訪れた。そのとき、「うちでやらないか」と施設長から声をかけられたという。それは、入居者十数人分のケアプランを一手に引き受けないかということを意味していた。資格を取ったばかりで仕事が無くて困っていたケアマネは恩義を感じたという。
「ホームから利用者をいっぺんに紹介されたのはありがたかった。施設長の人柄にもひかれてホームが勧めるデイサービスをプランに入れることで少しでも運営に協力したいと思いました。前のケアマネが利用者とトラブルになってやめたと聞いたので、利用者には会わないほうがいいと思っていましたが、間違いでした」
 デイサービスを拒否し続けたマモルさんは、最後は施設長とけんかになり、ホームを出て別の有料老人ホームに移った。そこでマモルさんが受けた介護サービスは、それまでとは全く違う。新しいケアマネは、マモルさんが嫌うデイサービスはプランに入れず、週1回は外出を介助するサービスを入れた。あとは週2回、入浴介助などが組み込まれた。介護保険の利用額は前のホームの10分の1以下に減り、マモルさんの自己負担額も月約2600円まで減った。
 東京都は14年、マモルさんが前に入っていたホームの調査に入り、「デイサービスばかりがついているのは不適正だ」と改善を促した。

日本人の5人に1人「糖尿病」じわり進行する怖さ

下記は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

糖尿病は、厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査」によれば、疾患が疑われる人を含めると、日本人の5~6人に1人が罹患(りかん)している、いわゆる国民病です。
さらにこの調査では、「食事習慣に関心はあるが改善するつもりがない」人は全体の25%、「関心もなく改善もしない」人は13%にのぼりました。この原因としては、仕事や家事が忙しく時間が取れない、そもそも生活習慣を変えることが面倒などが主にあげられます。
確かに、糖尿病は少しずつ進行するため、テレビなどで「糖尿病は心筋梗塞を起こすので危険です!」などと言われても、いまいち危険性に対する実感がわかないかもしれません。
しかし、糖尿病は直接命に関わる病気になるような段階の前から、生活の質(QOL)が下がる症状が出ることを知っておく必要があります。
血液中に大量の糖が含まれている状態が「糖尿病」
まず、糖尿病とはどのような病気なのでしょうか? 「糖尿病」という名前から、尿の中に糖が出てくるもの、と思われがちですが、正確にはそれだけではありません。
この連載の一覧はこちら
本来、食べ物を消化したり、体内で産生したりすることで作られた糖(グルコース)は細胞のエネルギー源として、血液に乗って全身に行きわたりますが、糖が多すぎると細胞に取り込みきれず、血液中に糖があふれている状態となります。この血液が腎臓でろ過され、尿糖として身体の外に排泄されているのです。すなわち、尿だけでなく血液中に大量の糖が含まれている状態を「糖尿病」と呼びます。
このように、血管内に糖が多く含まれている(=高血糖)と、血管の壁が傷つきやすくなり、さらに脂質が血管内にたまりやすい状態にもなります。その結果、血液が通る道が狭くなり、かつボロボロになっていきます。これが進行すると動脈硬化となり、心筋梗塞脳梗塞といった致命的な疾患につながります。
高血糖による血管の障害はジワジワと進行するため、心臓や脳の太い血管では症状が出るまでに時間がかかりますが、手足の先や眼、そして腎臓にあるような細い血管にはすぐに影響が出てきます。
まず手足の先ですが、手足の指の感覚が鈍くなる、足の裏にジンジンしたしびれが起こることが特徴です。さらに、足の指先の血管が障害されることで血流が行かず、しかも感覚が鈍くなっているため症状の進行に気づかず、気づいたときには足の指が壊死していることも稀ではありません。進行すると、指や脚を切断することになる場合もあります。
眼では、とくに「網膜」に障害が起こります。網膜は私たちが眼でみた映像を映す、カメラのフィルムのようなはたらきをしています。網膜には細い血管が張りめぐらされているため、糖尿病によって障害が起こると視力低下が起こり、進行すると失明の危険性があります。糖尿病による網膜の障害は、現在も日本人の失明の原因の1、2位を争っており、決して他人事ではありません。早期発見によりレーザー治療をすれば進行を止められるため、医師から眼科受診をすすめられたら視力低下などの自覚症状がなくてもすぐに病院へ行きましょう。
もうひとつ、腎臓については、尿を作る「糸球体」という場所に障害が出ることで腎臓の機能が低下します。症状としてはむくみや強い疲労感が出るほか、進行すると自分で身体の老廃物を排泄できなくなり、透析によって人工的に老廃物を出さなければならなくなります。この状態になると(程度によりますが)週2~3回、クリニックに通って透析を受けなければならず、とくに働く世代では生活の時間が圧迫され、非常に負担が大きくなります。
糖尿病を予防するには?
それでは、こうした症状を避けるためにはどのような予防法があるのでしょうか。
まずは自分の状態を知るために、職場や自治体の健康診断を受けましょう。健康診断の結果項目は一見複雑ですが、私の過去記事【いまさら聞けない「健康診断の結果」の見方】に糖尿病に関係する数値はどこを見ればよいかを解説していますのでそちらも参考にしていただければと思います。
そして、糖尿病は肥満がリスクであるため、食事習慣や運動習慣を見直すことで予防することが可能です。ご自身の理想体重は、身長(m)×身長(m)×25で求めることができます。現在の体重がこの数値を超えてしまっている人はいわゆる「肥満」ですので、理想体重に近づけることを目標としましょう。
とはいえ、ご飯は何カロリー、塩分は何グラムと言われてもなかなか実感がわかないですし、忙しい中で3食管理するのはとてもストレスです。そこで、日々の食習慣を見直すところからはじめてみましょう。
野菜による食物繊維を摂取することは糖尿病の予防に効果的です。牛丼を単品で特盛1つ!と頼むのではなく、ご飯の量を抑えてサラダやスープを加えるようにしましょう。食べる順番やスピードも大切です。野菜(食物繊維)やメイン(たんぱく質)のあとに米や麺類(炭水化物)を、よくかんで食べることで急激な血糖値の上昇をおさえることができます。
また、できるだけ規則正しく3食食べるようにしましょう。朝食を抜く、遅い時間帯の夕食、間食の取りすぎはよくないと言われています。テレビなどを見ながら、仕事しながらの「ながら食い」が習慣になっている方は、お菓子の袋から食べるとつい1袋食べてしまうことも多いため、小皿に取り分けて少しずつ、回数を分けて食べましょう。
1日30分以上は歩き、睡眠も長時間しっかりと
運動習慣では、1日の歩行時間を30分以上は確保しましょう。自宅から最寄り駅、最寄り駅から会社までの徒歩時間で足りない人は、階段の利用などをおすすめします。
このほか、6時間以下の短時間睡眠や、職場などでのストレスによっても糖尿病のリスクが上昇します。不眠やストレスそのものに加え、不規則な生活習慣や、ストレス解消のための衝動食いが増えることが原因と言われています。食事や運動だけでなく、メンタル面のケアを行うことも重要です。
新生活がスタートしたこの時期、日々の生活習慣もリニューアルすることで、健康な毎日を作っていきましょう。
上原 桃子 : 医師・産業医

眞子さま呆然!小室圭さん母が「2番目の男」との2,000万円〝詐取〟疑惑

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眞子さまが小室圭さんとのご結婚を諦めることはもうないでしょう。秋篠宮ご夫妻は、頑なに意志を曲げられない眞子さまにお手上げ状態なのだと思います。
 秋篠宮さまが水面下で小室家の内情を探るという話もありますが、殿下としては“これ以上の問題、特に金銭の問題はあってはならない”とのお気持ちが強いと思います」(宮内庁関係者)
 アメリカの『フォーダム大学ロースクールを卒業した小室さん。3年間の留学が修了して帰国も噂されるが、7月末には、ニューヨーク州の司法試験をオンラインで受験予定。
 例年、フォーダム大出身者の合格率は90%近くで、合格は堅いはず。いよいよ結婚への動きが本格化しそうだ。
ニューヨーク州の司法試験を受験予定の小室圭さん。3年間の留学を終え帰国も視野か
 一方、このご結婚の延期を招いた原因の金銭トラブルを抱える佳代さんには、新たな“疑惑”が燻っていた─。
「佳代さんは、元婚約者である竹田さん(仮名)と婚約中に“他界した夫の遺族年金を不正受給していた”との疑惑がすでに報じられています。
 しかし、彼女には夫の死後からそう間もない時期に一定期間、同居していたAさんという男性もいるのです。事実婚状態であれば、その際に受給していた遺族年金も“詐取”にあたる可能性があります」(皇室ジャーナリスト)
 '02年に36歳で亡くなった地方公務員の夫・敏勝さんの月収が40万円だとすると、佳代さんは圭さんが満18歳になるまでの『遺族基礎年金』約100万円と、当時の『遺族共済年金』約50万円を合わせて、年間で約150万円を受給していたと思われる。
 圭さんが満18歳になってからは『遺族基礎年金』が年間で約60万円給付される『中高齢寡婦加算』に切り替わり、年間で約110万円を受け取っていたことになる。
 整理すると、敏勝さんが他界した際の圭さんは10歳。それからの7年半は計1130万円ほど、8年目以降は計1230万円ほどの遺族年金を受給していたはずなので、トータルは約2360万円。
 ただし、そもそも遺族年金というのは、再婚したり、新たな男性と事実婚の状態だと認定されると、受給の権利は失効する決まり。
 事実婚と認定される一因として、同居や同一生計であることが挙げられ、佳代さんがAさんとの同居が始まったころから受給していた遺族年金の合計は、2000万円ほどになりそうだ。
 ひとつ屋根の下で家計を共にするなど、竹田さんより“密な関係”だったといえるAさんとは─。
「佳代さんは“圭ちゃんが毎日泣いているので、父親代わりになる人を探している”と、よく話していました。
 しばらくして、佳代さんは近所に住むAさんと交際を始めたのです。佳代さんが当時勤めていた自然食品を扱うお店を通して出会われたそうで、本業は金属を加工してアクセサリーなどに装飾を施す職人でした」(佳代さんの知人)
 敏勝さんとの死別後にパートナーとなった“2番目の男性”であるAさんとは、週刊女性が'18年1月にスクープした佳代さんの元交際相手で、彫金師の男性のことである。
コサージュを制作して売るなど、アート志向の強い佳代さん
「Aさんは当時50代で、地元で一緒にいるところを何度も見かけたので“再婚したのでは?”と噂になっていました。しかし、Aさんは佳代さんとの交際中に仕事が立ち行かなくなり、自宅を差し押さえられた時期がありました。小室家で同居生活を始めたのは、ちょうどそのころかと思われます」(同・前)
 竹田さんのように小室家に金銭の援助をしてくれるわけではなく、逆に住む場を失って転がり込んできたようなAさんと、なぜ交際をしていたのだろうか。
「佳代さんは圭くんにバイオリンや絵画を習わせたり、男性とは美術館デートを選んだり、時には10万円以上する絵画を買おうとしたり、そういった上品な趣味の世界への憧れが強い女性。一時期は友人と共同して作ったコサージュを2万円ほどで売ったり、芸術的な分野に関心がありました。だからこそ、Aさんのようなクリエイティブ気質の男性に惹かれたのかも」(佳代さんの別の知人)
帝国ホテルにて、成人した際の記念撮影で決めポーズをとる小室圭さん。こうした行動も佳代さんの上品な世界への憧れがあったからか
【写真】警察官2名を連れて外出する佳代さん。りっぱな“警護対象”の姿
 Aさんを思うがあまり、ほかの女性に“荒ぶる”佳代さんも目撃されている。
「Aさんは自宅に寄りついた黒猫を可愛がっていました。あるとき、自宅を不在にした際、知人の女性に“代わりにエサをあげてほしい”と頼んだそうです。女性が言われたとおりにエサをあげていると、背後から突然“アンタ、何よ!!”と怒声が飛び、驚いて振り向くと佳代さんが仁王立ちしていたそう。“Aさんをとられる”と勘違いしたのだと思います」(同・前)
 さらに、Aさんと夫婦同然だったと裏づける出来事が。
「Aさんが前立腺の病気を患って入院した際、佳代さんは病院に通って健気に彼のお世話をしていました。その後、彼が手術を受ける際の同意書にサインしたのも佳代さんで、はたから見れば夫婦同然。しかし、いつまでたっても仕事をしない無収入のAさんに、思春期だった圭くんが“いい加減に出て行ってくれ!”と苛立ち、佳代さんと破局したと聞きました」(同・前)
 佳代さんとの同居に関する事実確認のため、Aさんの自宅前で記者が声をかけるも、
「なんですか! 何も話すことはない!」
 と、急いで自宅に戻ってドアの鍵を閉められてしまった。
長期入院したという話が浮上した佳代さん。現在は勤務先の洋菓子店には出勤していない('20年11月)
【写真】警察官2名を連れて外出する佳代さん。りっぱな“警護対象”の姿
 同居かつ同一生計で、手術の同意書にサインまでした佳代さんは、Aさんと事実婚の状態だったと認定される可能性は十分ありそうだ。
 法的に事実婚だと認められる要件について、『弁護士法人 天音総合法律事務所』の正木絢生代表弁護士に聞いた。
「『厚生労働省年金局長通知』によると、事実婚は社会通念上、夫婦としての共同生活と認められる事実関係の存在と、それを成立させようとする合意があることが要件となっています。さらに、双方に事実婚であることを認める意思、または事実婚であることを認める意思があると客観的に認められる事実も必要」
 当時、佳代さんが洋菓子店で働いて得ていた収入のみで、Aさんが無収入だった場合でも事実婚だと認定されれば、遺族年金の受給資格は失効するのか。
事実婚と認められたら失効するので、同居の男性に収入があるかないかは失効に影響を与えません」(正木弁護士)
 さらに「事実婚状態ではなくなった場合にも、遺族年金の受給資格は法律的に“復活”しません」と話す正木弁護士。
国民からの批判がやまない中、専門家から新型コロナの状況を聞かれるご夫妻('20年2月)
 つまり、Aさんとの関係が事実婚だと認められて権利が失効した場合、ふたりが破局しても、佳代さんは遺族年金を再び受け取ることはできないのだ。
「遺族年金の失権に該当すれば『遺族年金失権届』の提出が必要になりますが、佳代さんは手続きを行っていない。事実婚だと認定される可能性のあったAさんとの交際時に届け出をせず、その後の竹田さんとの婚約時も遺族年金を受給し続けていた佳代さんは、長期間にわたる“詐取”のおそれがあります。眞子さまはこの疑惑をご存じなのでしょうか……」(厚生労働省関係者)
 最も恐れる小室家の新たな金銭問題を、秋篠宮ご夫妻はどう受け止められるか─。

ジャンクフードが食べたくなるのは脳機能が低下しているから

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 疲れたときに甘いものを食べたくなるように、無性にジャンクフードが食べたくなる……。そんな瞬間がないでしょうか? かくいう私もお菓子が大好きで、ついつい仕事の合間に手を出してしまいます。

 多くの人が、「自分は疲れているからジャンクフードを食べたくなっているんだろう。だから食べてしまうのは仕方がない」と考えていると思うのですが、「(脳の左背外側にある)前頭前皮質の機能を一時的に低下させると、カロリーが高い食べ物を欲するようになるだけでなく、実食においてもジャンクフードを食べる傾向が高くなる」とは、カナダのウォータールー大学の研究(2018年)です。

 前頭前野を含む前頭葉は、注意力、集中力、判断力などと関係し、感情や欲求を抑制する脳の大切な部位です。そのため前頭葉の機能が低下すると、普段は「悪いからやめよう、我慢しよう」と思っていることについての判断が鈍くなり、我慢ができなくなってしまうのです。

また、背外側前頭前皮質の機能低下は、ストレスが原因で引き起こされます。つまり、ストレスが蓄積して、脳の背外側前頭前皮質の機能低下が生じると、それに応じて判断が鈍ってしまうというわけです。

 皆さんは、ジャンクフードは太りやすく、健康を考える上であまりよろしくないものだと認識していると思います。「疲れているから仕方がない」と思いたいところですが、実はそうではない。

 疲れたから食べたくなるんじゃなくて、疲れているからジャンクフードに手が伸びてしまう……。普段は体に悪いからやめておこう、我慢しようと思っている抑制のフタが外れてしまった結果、ポテトチップスの袋を開けてしまうのです。

 先の研究は、ジャンクフードを食べたいという気持ちになってしまう原因は、脳の機能低下にあると指摘しています(悲しいかな)。たしかに、ジャンクフードはおいしい。脳にそのおいしさが刷り込まれており、脳が十分に休めていないからこそ、“止まらない”のです。

考えようによっては、「本来は我慢しなければいけないジャンクフードを食べてしまう=脳が十分なリフレッシュを取れていない」というサインでもあるわけですから、ジャンクなものを食べたくなったら仮眠を取るなど体を休ませた方がいいかもしれません。

 また、どうせ食べるのであれば、「疲れているから」という具合に脳のせいにするのではなく、いっそのこと「私は好きで食べているんだ」と割り切ってはどうでしょうか? 

 自己決定は、自らの幸福度を上げる効果があります。

「この選択は自分を満足させるために好きで食べているんだ」と考えれば、幸福度も高まり、脳も安心感を覚えます。

 罪悪感にさいなまれながら食べると、ますます脳がストレスを抱え、どんどん抑制のフタが外れてしまい、さらにジャンクな食べ物を求める……。心身ともに負のサイクルに陥ってしまう可能性も。食べたいときは自己決定感を持つように!

堀田秀吾
明治大学教授、言語学者
1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。

下記はhttps://hi-ma-wa-ri.com/jankufood/ひまわりのからだより

ジャンクとは【くず・ガラクタ】という意味です。
ジャンクフードとは『ジャンクな食べ物』と意味になり、『栄養が少ないのにカロリーが高く、体に悪い脂質や糖質、添加物が多い食べ物』のことを指しています。
普段口にするものが多いもので言うと、フライドポテトや、パン、ドーナツ、アイスクリームやスナック菓子、などがジャンクフードの部類になります。
意外とジャンクフードとは多いものなんですよね。
このジャンクフードの中には【AGEs】という物質が含まれていて、これは【終末糖化産物】の頭文字をとった名前で、糖とタンパク質が熱によって結合した物質のことです。
卵白に砂糖を加えて加熱すると、AGEsが200倍に増加するという研修結果があり、このことからもケーキなのどを含むジャンクフードには、 AGEsが多く入っていることがわかります。
このAGEsが【老化物質】とも呼ばれ、老化の大きな原因になるんです。
この老化物質が入っているジャンクフードをたくさん食べていると、体は少しずつ老化へ進んでいきます。
若々しい肌のハリを作っているのは、コラーゲンとタンパク質です。
糖質がたくさん入ったジャンクフードを食べていると、体内の筋肉や皮膚などのタンパク質と糖質が結合して、体の中で糖化が起こりAGEsを作り出してしまいます。
そうすると肌の弾力が失われ、しわやたるみができて、体は老化していくのです。
しかも表面の老化現象だけではなく、血管がAGEsを吸収すると、動脈硬化を引き起こしたり、内臓にAGEsが増えると、内臓の働きが悪くなり、体の中がどんどん老化していきまます。